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ころばぬ先の公正証書
Q1.公正証書って何?
A.広い意味では、公証権限のある公務員が作成した文書(公文書)、
狭義では、公証人が証書として作成したものを言います。
通常、公正証書というと後者を意味します。Q2.公正証書を作成すると、どんなメリットがあるの?
A.メリットは2つ。紛争予防と紛争解決です。
- 紛争予防・・・公正証書は、当事者以外の第三者である公証人が関与し作成します。このため、明確かつ公正な証拠となり、後日紛争が生じることを防ぐことができます。また仮に紛争が生じても、公正証書を証拠として提示することにより、早期に解決することができます。
- 紛争解決・・・公正証書のうち、一定の要件を充たすものは執行証書と呼ばれ、相手方が債務不履行に陥った場合、これを用いて相手方の財産を差し押さえたりすることができます。わざわざ訴えを起こす必要がなく、早期に強制執行をかけることができるわけです。
Q3.公正証書が執行証書となる要件は?
A.執行証書となる要件は、次の2つです。
- 一定の額の金銭の支払を目的とする請求権についての公正証書であること
- 「不払いに陥ったときは、直ちに強制執行をかけられても、異議ありません」という債務者の承諾の文言(執行認諾文言)が、公正証書に記載されていること
Q4.執行証書を用いて、相手の財産を差し押さえるための手続は?
A.執行証書である公正証書に、執行文の付与を受ける必要があります。Q5.具体的には、どういうときに公正証書を作成するの?
A.以下に例を挙げます。
- 知人にお金を貸すことになった・・・金銭消費貸借契約
- 顧客の数か月分の未払い金等をまとめて、消費貸借とし支払方法等を決めなおしたい・・・準消費貸借契約
- 貸金について、弁済方法等を改めて約束させたい・・・債務弁済契約
- 知人に頼まれて保証人になったが、万が一知人の代わりに返済させられたときの求償権の行使について、決めておきたい・・・求償債務履行契約
- 建物を賃貸したい、すでに賃貸しているが、今回あらためて権利関係をはっきりさせておきたい・・・建物賃貸借契約
- 取壊し予定の建物を一定期間賃貸したい・・・取壊し予定の建物の賃貸借・定期建物賃貸借
- 一定期間満了したら終了するという約束で、借地契約を締結したい・・・定期借地権
- 老後、痴呆等により十分な判断能力がなくなったときに備えて、財産管理や身上看護を信頼のおける人に頼んでおきたい・・・任意後見契約
- 遺言をしておきたい・・・公正証書遺言
Q6.公正証書作成に必要な書類は?
A.公正証書作成の際に、公証人は嘱託人の本人確認をします。本人確認のために必要となる書類等は、以下のとおりです。このほかにも公正証書作成のために用意しなければならない書類がある場合(公正証書遺言、定款認証など)がありますが、案件により異なります。
- (1)嘱託人が個人の場合
- 印鑑証明書(作成後6ヶ月以内)または、運転免許証、パスポートなど官公署が作成し本人に交付したもので本人の写真、生年月日等の記載により本人であることを確認できる書面
- (2)嘱託人が法人の場合
- 資格証明書(会社登記簿謄本または登記事項証明書 作成後6ヶ月以内)、会社の印鑑証明書(作成後6ヶ月以内)及び会社実印
- (3)代理人により公正証書を作成する場合
- 委任状(委任者の署名、実印の押捺が必要)、委任者が個人の場合は委任者の印鑑証明書(作成後6ヶ月以内)、委任者が法人の場合は委任者の資格証明書(作成後6ヶ月以内)及び会社の印鑑証明書(作成後6ヶ月以内)
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